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暗闇でもキレイな写真を撮影するためにISO感度を理解しよう!

こんにちは。
建築写真撮影の専門家、建築カメラマンの加々美です。
今回は、ISO感度についてお話いたしますね。

さっそくですがISO感度について簡単にお伝えすると、

「暗いところでもISO感度の数値を大きくすればするほど、
明るい写真が撮れるようになる」

です。

では、ISO感度について説明してまいりますね。

ISO感度とは?

デジタルカメラの受光部(センサー)の光をとらえる量を数値化したものです。
数値が高くなれば高くなるほど、より多くの光を取り入れることができます。
(ISO100より、ISO6400の方が暗いところでも明るく写真が撮れるようになる)

ISO100  F11  1秒

ISO200  F11  1秒

ISO400  F11  1秒

ISO800  F11  1秒

ISO1600  F11  1秒

ISO3200  F11  1秒

ISO6400  F11  1秒

上記の写真は、F値とシャッタースピードは変えずにISO感度だけ上げていきました。
写真の通りにISO感度を上げると写真が明るくなることがおわかりになると思います。

では、
ISO感度を限界まで上げれば暗いところでも手持ちで気軽に写真が撮れるじゃん!

と、お考えになったと思いますが、
メリットばかりでなくデメリットもありますので少し冷静になってくださいね(笑)
では、簡単にメリットとデメリットをお伝えしますね!

ISO感度の数値を高くするメリット

・絞りやシャッタースピードを調整しなくても、暗い場所で明るい写真を撮れるようになる。
・ISOを上げることにより、より多くの光を取り入れられるので、
シャッタースピードをかせぐことができる(手持ち撮影が可能になる)

ISO100 F11 30秒

ISO6400  F11  0.5秒

2つの写真はISOやシャッタースピードは違いますが、明るさは一緒ですね。
ISO6400まで上げたのでシャッタースピードを速くすることができました。
もう少し明るい場所では絞りを絞りつつ(F値の数値を大きくする)、
シャッタースピードを稼げますので手持ちで撮影することも可能になります!

基本的に、ISO感度を上げれば暗いところでも明るい写真になる、
暗い場所でもシャッタースピードを速くできる、と認識してください。

次にデメリットです。

ISO感度の数値を高くするデメリット

・ISO感度の数値を上げると、写真にノイズが発生し画質が劣化する
(写真に粒子状のブツブツが発生し汚くなる)
・写真のディティールが荒くなる
(ピントが合っている箇所でもぼんやりと滲んで見える)

赤枠の箇所を比べてみますね。

ISO100

ISO6400

ISO100で撮影した写真とISO6400で撮影した写真では写真の細部を比べると、
著しく画質が違うことがおわかりになると思います。

ISO6400の写真はザラザラしていますよね。

※カメラによっては、高感度に強い(ISO感度を上げても画像が劣化しにくい)カメラもありますので、
お持ちのカメラでどの数値で画像が著しく汚くなるかテストしてみてください。
感度あげれても使い物にならない写真しか撮れなかったら意味ないじゃんと思われたと思います。
ですが、対処法もありますのでご心配なく!

ISO感度を上げる場合は慎重に!

メリットとデメリットを確認いただけましたでしょうか?
ISO感度を上げれば、暗いところでも明るい写真が撮れるようになりますが、
その変わりに写真の画質が犠牲になってしまいます。

なので、私はISO感度を上げる場合は、

撮影した写真の使われる大きさでISO感度を変える

とルールを決めています。

なぜならば、
写真を小さく使用すると感度を上げて発生したノイズ等が目立たなくなるからです。
(使用するカメラによって高感度に強いものもあります)

では、試しに下の写真と、写真をクリックして大きく表示された写真を見比べてみてください。


(写真をクリックしてください。大きく表示されます)

同じ写真でも大きさが違うとノイズが目立たなくなるのがおわかりになりますか??

まとめ

ISO感度を上げると、工事中の屋内等の暗い場所での撮影がしやすくなりますが、
ISO感度を上げすぎてしまうと写真の画質が劣化してしまいます。
でも使用する写真のサイズを変えればノイズも目立たなくなりますので、
お使いのカメラでテストを繰り返して、お持ちのカメラで使える感度を見つけてくださいね!

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