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F値をコントロールして高画質な建築写真を撮影しよう!

こんにちは。
建築写真.comの加々美です。

今回は、工務店のお客様からのご質問で、
カメラ買ったけど、絞り(F値)ってなんですか?ISOってなんですか??
と、質問いただきましたので、お答えしたいと思います!

本日はF値(絞り)についてお伝えしますね。

結論から言うと、
絞り(F値)が低いとピントを合わせた部分から手前と背景がボケて、
F値が高いと手前と背景がボケずに画面全面にピントが合うようになります。

この絞り(F値)の設定をコントロールできるようになると一気に良い写真が撮れるようになりますので、
自分の思いどおりに絞り(F値)をコントロールできるようになりましょうね。

絞りとは何??

レンズから入る光を調整するための部品です。
図のように羽の部品を開けたり締めたり調整することで、レンズに入ってくる光を調整します。

F値とは??

絞り羽が開いている、締まっているを数値化した値です。
レンズや、カメラの液晶にf2.8等と表示されていると思います。F値とはこの数字になります。

F値が小さい数字だと、絞り羽根が開いている状態でレンズからの光が多く入ってきます。
この場合、シャッタースピードを早くしてレンズから入って来る光の量を調整します。
(例 f2.8 シャッタースピード1/125)
F値が小さい数字で写真を撮ると、ピントが合っている位置を中心に手前側と奥側にボケが発生します。

F値が大きい数字だと、絞り羽根が閉じている状態ですのでレンズからの光が少くなります。
この場合、シャッタースピードを遅くしてレンズから入って来る光の量を調整します。
(例 f11 シャッタースピード1秒)
F値が大きい数字で撮影すると、ピントが合っている位置を中心に画面全体にピントが合うようになります。

F3.0 シャッタースピード1/13  ISO100

F11  シャッタースピード1秒 ISO100

F22 シャッタースピード4秒 ISO100

上記の写真はピント位置(一番手前の紫色のペンキャップ部分)は三枚とも変わりません。
F値を変えている(同時に明るさ調整のためシャッタースピードも変えています)だけでピントの範囲がこれだけコントロールできます。

 

F値を変更するのはなぜ?

ほとんどのフォトグラファーのF値を変更する理由は、

・手ブレを防ぐためにシャッタースピードをかせぐ
・ボケを演出するためにF値を変え、被写界深度(ピントの合う位置)を調整している

この2点だと思っていただいて大丈夫です。
(他にも感度ISOを上げてシャッタースピードをかせぐという方法もございますがまた後日)

 

建築写真は絞りを絞って(F値の数字を大きくする)撮影しよう!

建築写真の撮影だと、画面全般的に手前から奥までピントが合っていたい状況が多いですので、
必然的にF値は大きく、シャッタースピードが遅くなります。

(ということは、シャッタースピードが遅くなりますので手持ち撮影だとブレやすくなります→三脚が必要になる理由です。)
※強力な手ぶれ補正機能がついているカメラもあるので臨機応変にご対応ください。

絞りすぎに注意!回析現象に気をつけよう!

では、画面全体にピントが合った写真が撮りたいからとF値を大きく(絞りを絞るといいます)をすると、
今度は回析現象という現象が起こります。

回析現象とは、レンズから入ってくる光が、絞りの裏側に回ってしまう現象です。
これらの原因は、光が海や湖の波と同じような性質を持っているためです。
この現象はどのF値でも起こりますが、F値を大きくした場合(例えばF22)に顕著に発生します。

図のように、理想光が受光部に到達すれば高画質な画像がになりますが、
回析光が到達すると、モヤッと少しボケて画質が低下してしまいます。

例えば、下記の写真で赤枠の箇所をF11,F16,F22で比べてみましょう。

赤枠の箇所を拡大してみました。
いかがでしょうか?
F22だと顕著に画質が悪くなっていることがわかると思います。

僕が使用しているカメラはNikonの一眼レフですが、
建築写真を撮影するときにはF11を基準にF値を設定しています。
理由は、僕の機材ではこのF値が一番画質が良いと判断したからです。
なので、ご自身が使用しているカメラでテストをして、自分が満足できる画質を見つけてください。
(コンパクトカメラでしたらF5.6でも十分です)

まとめ

使用しているカメラによってそれぞれクセがありますが、
一眼レフカメラを使用して建築写真を撮影する場合は、F11を基準に撮影を始めてみてください。

もし、
もっとぼかしてイメージ写真を撮りたい場合は、F値を小さい値に。
もっと奥までピントが欲しい場合はF値を大きい値に。

たくさんテストを繰り返し、F値をコントロールできるようになることができれば
現地調査時や施工事例の撮影にも幅が出て来るのではないでしょうか?

是非ともこの記事を参考に試行錯誤してみてください!

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